「FreeCADで始めるCAE設計入門」をKindle出版しました

設計初心者向けに応力解析やこれに必要な基礎的な知識について、Kindle本を出版しました。

「FreeCADで始めるCAE設計入門」 はかせ (著) Kindle版

Amazon.co.jp: FreeCADで始めるCAE設計入門 eBook : はかせ: 本
Amazon.co.jp: FreeCADで始めるCAE設計入門 eBook : はかせ: 本

設計初心者が初めて設計するときに何をするかを学びながら、主として本ブログのカテゴリ「FEM(有限要素法入門)」の記事を1冊にまとめました。

FreeCADで始める固有値解析入門:金属バットの振動モード解析
FreeCADを使ったFEM(有限要素法)による振動現象の解析(固有値解析)について、金属バットを例に説明しています。FEMによる振動モード解析は、形状モデルがあれば比較的簡単にできるので、実験における計測点の選定などにも利用できます。
はかせ
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Amazon Kindleストアの詳細説明が目次の途中からになっていたため販売開始直後の修正となってしまいました。Twitterの即時性が役に立ちました。(2021.1.11)

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「FreeCADで始めるCAE設計入門」の紹介

「モノづくりにおける品質とコストは、設計で8割決まる」と言われており、設計ツール(3D CAD)はシミュレーション機能も備え、設計者はCAEを使うことも求められています。

モノづくりにおける職人技のように、CAEにもノウハウがあります。道具の使い手である人によりモノの仕上がりが変わるように、CAEにおいては解析モデルや様々な条件設定、解析結果の評価などのノウハウと共に工学的な知識も必要です。

本書は、CAEを使い金属部品の設計を始める設計入門者の目線で、次の様な基本的な知識について説明しています。

  • 簡単な金属部品の設計と応力解析
  • 材料特性や応力・歪(ひずみ)
  • 有限要素法(FEM)の要素やメッシュ

私は「モノづくりの品質とコストの8割を決める設計には、改善の余地がまだまだある」と考えています。本書を読んでくださった皆様にとって、何らかの参考やヒントになれば幸いです。

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「ハンマリング試験から始めるモード解析入門」の目次

Amazonの紹介ページにも載せていますが、目次は以下の通りです。

はじめに

第1章 製品品質とコストの8割を決める設計力の強化

1. 中小企業のモノづくりメーカーの設計現場の今

2. 設計現場が抱える課題

3. CAE(シミュレーション)によるフロントローディングによる効果

4. バーチャル・エンジニアリング

5. ものづくり白書について

第2章 シミュレーションとモノづくり(設計・開発)

1. 実験とシミュレーションの結果が違ったらどうしますか?

2. シミュレーション(CAE)と設計・開発の期間の短縮

第3章 はじめての設計者のための基礎知識

1. 材料特性(ヤング率とポアソン比)

2. L字金具の応力解析:モデル形状と応力

3. 材料の選択

第4章 FEMを使うための応力解析の基礎知識

1. 応力とは何か

2. 歪(ひずみ)とは何か

3. 材料特性(ヤング率とポアソン比)

4. 2つの応力、フォン・ミーゼス応力と主応力

5. 4つの応力(垂直・曲げ・せん断・ねじり)と2つの弾性係数(縦横)

第5章 FEM(有限要素法)の要素・メッシュと応力解析

1. 有限要素法(FEM)によるシミュレーションの流れ

2. FEMの要素とメッシュについて

3. FEMの要素の種類

4. メッシュの細かさについての考察

5. FEMを使うための材料力学(応力と変形)

6. バットの変形量と応力のシミュレーション

7. 3D CADによる設計工数増を補って余りある活用手段

第6章 FreeCADで始める固有値解析

1. 振動解析とシミュレーション

2. 振動解析(FEM)を効果的に行うための注意点とポイント

3. 固有値解析(振動モード解析)

4. 解析結果の考察と実験との比較

5. コンピュータ資源(性能)など

6. 金属バットの固有値解析

7. FEMならではの振動モード形

8. FEMの固有値解析と実験モード解析との違い

9. 基本的な振動モード形

第7章 身近にある振動・騒音とCAEの利用

1. 身近にある振動・騒音

2. 振動問題における実験とシミュレーションの重要性

3. CAEでも考慮したい振動モード形の計測点による制約

おわりに

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「FreeCADで始めるCAE設計入門」出版のきっかけと振り返り

シミュレーションツールとしてFEMを使うことはあっても設計を業務として実施したことはないのですが、少なくとも自社製品については未経験の社員に対し、CADが使えるというだけでOJTと称し過去の図面から設計をさせる現状はどうやら珍しいものではないようです。

モノづくりメーカーにおいて、製造(加工)を知らずに設計図面を描いているだけだと、

  • 購買担当が協力会社に発注する際に図面内容の確認の手間が増え
  • 協力会社から納品されたものが図面と違う(図面に記載がない)
  • 協力会社からすれば、納期に間に合わないので図面を解釈してモノづくり

結果として、

  • 品証の受入検査で図面との相違が発生
  • 手直しは必須
  • なんとかして出荷

といった泥縄式の対応となってしまう現場をみてきました。

設計の教育・訓練が必要なことは技術部署でも認識しているようです。だからといって何かするわけでもなく、即戦力ということでOJTで設計現場に放り込まれた設計者は、過去図面から図面を作るしかないわけですが、これが劣化コピーの始まりになります。

設計者の中には自分で設計について学ぼうとする意欲のある人もいますが、書籍やセミナーを探しても、

  • 材料関連では、専門的過ぎて用語を調べることから始めないといけない。
  • セミナーでは、応用編や専門的なことばかりでこちらも使われている言葉が分からない。

つまり、

  • 実際の設計に参考になるような書籍やセミナーがない。

というのが現実の様です。

私も相談を受け調べてみましたが、確かに設計を初めてやる人には難しすぎる内容です。

「FreeCADで始めるCAE設計入門」は、

  • 設計初心者に対し、設計応力で壊れない部品を設計するために応力解析などをする。

という、おそらく設計ができる人からみれば知っていて当たり前で常識的ことだと思います。

しかし、設計を初めてやる人から聞いてみると、

  • 設計って何なんだといった状態から、何となく設計の全体像がイメージできること

を知りたいようで、私自身も勉強しながらまとめました。

内容についてはブログの記事としてまとめ、それをさらにまとめてKindle本にしていますが、ブログ記事での推敲が不十分なまま1冊にまとめたので、時間がかかる割には文書の質が上がらず、最終的に文章の質を上げられなかったことについて反省しています。

Kindle本の制約はありましたが、数式による説明が必要のない範囲での技術系の本だったので、ある程度のところで妥協して完成させることができました。

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Kindle出版における申請から販売開始について

原稿ができて、Amazonで申請してから出版までは非常に速いです。

日の単位ではなく、時間の単位でAmazonによるレビューが進んでいきます。

原稿の内容については、ブログ記事を元にしているので「申請した本の内容がすでに公開されている」という趣旨のレビュー結果がくるのですが、申請から結果までの時間がとても速く、いったいどうやっているのでしょうか。

Amazonのビジネス・ノウハウの1つなのだとは思いますが驚きと共に興味深く見ています。

はかせ

振動制御を学ぶことで実験・計測とCAE、モデリングに制御と幅広く学び、出会いとチャンスにも恵まれ工学博士になりました。
CAEが珍しくない今だからこそ、実験やリアルなモノづくり体験が必要だと考えています。

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