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3D CADの意外な役割:紙の2D図面を頭の中で3Dモデル化できない人なので

はじめての設計

若手でもない中堅の技術者が検図について話をしていました。

最近中途で入ってきたAさん、

部長に印刷した2D図面で検図をお願いすると、「これではボルトが通らない」と言われるのだけれど、そもそも2D図面で何で分かるのかな?

それを聞いて社歴の長いBさん、

うちの部長と部長代理は、2次元の図面を脳内で3D化できるからね。

これを聞いて、

はかせ
はかせ

とにかく図面の量が多い技術の部長さん、図面の正確性を上げたいと話していたけれど、図面作成の効率化の方向ではなくて、図面の作り方に注目してみたら業務改善につながるヒントになるかもしれない?

と思いついたのでした。

これまで、「2Dの図面で部品を3Dでイメージする」ことは、これまで設計者には必要な当たり前の能力だと思っていたのですが、そうでもなさそうです。

また、図面の量が多いことに関しては、なかなか解決できないことが多く、私の頭の中も整理できていませんが、忘れないうちに備忘録を兼ねてまとめておきます。

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ある日の技術の雑談

とある会社の部長以下10名弱の技術部で、中堅の技術者AさんとBさんが検図について話をしていました。

  • 技術のAさんは、最近中途で入ってきた技術者です。
  • 技術のBさんは、社歴は長いが図面のミスが多くて製作段階で協力会社から質問のTelがよくかかってくる様な・・・。
  • 検図するのは、技術部長と技術部長代理です。

技術のAさんが、技術のBさんと雑談交じりの話の中で、

印刷した2Dの図面をもって、検図をお願いすると、「これではボルトが通らない。とか、工具が入らなくて締められない。」とか、「組み立てられない」とか指摘されるのだけれど、何で分かるのかな?

 

セルフチェック(作図者による検図)は、もちろんやっている技術のAさんなのですが、見落としというか、気づかないミスが減らないので、どうしようかと思う反面、検図する部長や部長代理はなぜ気づくのか不思議に思っています。

 

社歴の長い技術のBさんも、同じ様な経験があるようで、

うちの部長と部長代理は、2Dの図面から脳内で3Dモデルを作って動かせるからね。

と返します。

 

Bさんの言っていることの意味が分からないAさん、どういうことかとさらに聞いてみると、

私も最初は不思議に思っていたけれど、うちの部長と部長代理は、2Dの図面を見て、頭の中で3Dモデルを作ることができるようです。

しかも、脳内の3Dモデルを動かしたり、回転させたりできるので、ボルトは通らないとか締められないとか、組み立て時にボルトが通る穴が少しずれたら通らないとかが頭の中でイメージ画像として見えるみたいです。

私も図面をよく読めと言われてますが、3D CADで立体化(3D化)しないと、正直なところ実際の形をイメージできないんですが。

 

技術のAさんとBさん、なんとなく腑に落ちない感じではありますが、この話はここで終わりました。

ある日の技術の雑残について改めて考えてみる

2人の技術者の主要な設計対象は、シンプルな形状の単一部品です。

シンプルな形状というと設計図面(データ)も再利用できるのではと思いがちですが、ここでの設計対象には、次のような特性や制約があります。

  • 形状がシンプルなのは間違いないのですが、同じものはない(オーダーメイド)。
  • 基本的に短納期
  • 図面がないと協力会社に制作費用の見積を依頼できないルールがある。

このため、

  • データは再利用するが、ほぼゼロから図面を作るのと大きな差はない(作図した人の独自のやり方で作られているので、デー方から読み解くイメージ)。
  • 作図スピードを求められる(作図に使える時間は少ない)。
  • 営業や発注側からは、図面があることが最重要。図面の正確さも必要ですが、それは図面ができてからの要求になる。

といった状況となります。

この様な状況を振り返ると、設計の問題点というか課題が出てくるので、思いつくまま列挙してみると、

  • 設計ツールとしては2D CADで十分。
  • 2D図面を頭の中で3Dモデル化できないと、図面の正確性が上がらない。(ボルトが通らなかったり等)。
  • 3D CADを使えば、頭の中で3Dモデル化できなくても、3Dでイメージできるが、作図(3Dモデリング)に時間がかかる。
  • 3D CADは、作図(モデリング)に時間がかかるが、モデルを再利用すればある程度改善していける(効率化することができる)。
  • 3Dモデルを再利用するためには、設計者が同じ考え方でモデリングする必要があり、考え方や手順を共通化する必要がある(現状は、3D CADを使う人により違うモデリング)。

といったような感じです。

これらについて考え、内容を整理したり、まとめようとしていると、

  • 設計を担当者する技術のスキルやツールだけの問題ではない。

ことに気づきます。

もう少し、ここでの内容について考え、整理します。

紙の図面の2Dモデルを頭の中で3D化できますか?

「2Dの図面で部品を3Dでイメージする」ことは、今まで当たり前だと思っていましたが、今更ながら自分事として考えてみると、

「2Dの図面で検図できる」

ということは、

「頭の中で3Dモデルを作ることができて、

作った3Dモデルを頭の中で、

移動させたり回転させたりすることができる」

ということです。

私は、3D CADの操作が苦手以前に、そもそも、2Dの図面から3Dモデルをイメージするのが苦手です。

シンプルな形状の部品単品なら何とか想像できるが、部品が2つになったり、組み合わせがあったり、部品に方向性があったりするともうお手上げなのです。

となると、

2D図面から頭の中で3Dモデルを作るのは、

特殊な(スペシャルな)スキル

であると考えた方がよさそうです。

では、頭の中で3Dモデルを作る特殊能力のない技術者はどうするか?

3D CADがその助けとなりそうです。

  • この場合の3D CADの役割は、モデルの再利用とかCAE(シミュレーション)ではありません。
  • 設計した部品の3D化を手伝ってもらうことです。

なお、形状ありきで、いわゆるモデラーになってしまうと、パソコンの画面に映っている3Dモデルの表面(画面に見えるキャプチャ画面)しか見えなくなり、設計ができないケースもあるようなので、注意は必要です

  • 3D CADを使えば設計できるといった、万能ツールではないという意味合いです。
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まとめ

これまで、「2Dの図面で部品を3Dでイメージする」ことは、今まで当たり前だと思っていました。

また、図面の量が多いことに関しては簡単には解決できないことが多く、私の頭の中も整理できていません。

ここでは、「2Dの図面で部品を3Dでイメージする」ことについて、忘れないうちに備忘録を兼ね、以下の項目で説明しました。

  • ある日の技術の雑談
  • ある日の技術の雑残について改めて考えてみる
  • 紙の図面の2Dモデルを頭の中で3D化できますか?
はかせ

サイト管理人で記事も書いているモノづくり会社の品証の人。
振動制御で工学博士なれど、いろいろ経験して半世紀。
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