はじめての設計:「JIS B 0001:2019 機械製図」から寸法記入の原則

はじめての設計と題して、8回に分けて「JIS B 0001:2019 機械製図」を参考に説明してきました。

ここでは、寸法記入の原則について「JIS B 0001:2019 機械製図」について説明します。

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JIS B 0001とは

「JIS B 0001:2019 機械製図」では、図面作成について以下の項目があります。

なお、寸法記入方法については後述します。

  • 図面の大きさ及び様式
  • 線(線の太さ、種類及び用途、優先順位)
  • 文字及び文章(文字の種類及び高さ、文章表現)
  • 投影法(投影図の名称、第三角法、第一角法など)
  • 尺度
  • 形の表し方(投影図の表し方、断面図、図形の省略など)
  • 寸法記入方法(後述します)
  • 外形図の寸法の表し方
  • 照合番号(風船と呼ぶ場合もあります)
  • 図面の訂正・変更
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寸法記入方法

「JIS B 0001:2019 機械製図」の「11 寸法記入方法」について説明します。

なお、JIS規格は、登録が必要ですがWebサイトで全文を見ることができます。日本産業標準調査会(JISC)の「JIS検索」は、以下のリンク先を参照してください。

ホーム>>データベース検索>>JIS検索

寸法記入方法の概要

「11 寸法記入方法」として以下の項目が示されています。

  • 一般事項
  • 寸法補助線
  • 寸法線
  • 寸法数値
  • 寸法の配置
  • 寸法補助記号
  • 穴の寸法の表し方
  • キー溝の表し方
  • 鋼構造物などの寸法表示
  • 薄肉部の表し方
  • 加工・処理範囲の表示
  • 非剛性部品の寸法
  • 非比例寸法
  • 同一形状の寸法

なお、「JIS B 0001:2019 機械製図」にすべての詳細な製図ルールが規定されているわけではありません。実際には、会社によりさらに詳細な寸法記入方法(作図方法)が決められています。

はかせ
はかせ

社内で寸法記入方法などの図面作成方法が決まっていないと、設計者により同じ部品の図を描いても表現方法が違ったり、分かりやすい・分かりにくいなどの差が出てしまいます。

作図は慣れた方法、やりやすい方法になりがちなので、新人社員だけでなく中途採用や外部委託の際にも、共通の作図ルールは必要です。

寸法記入方法の一般事項

ここでは、寸法記入方法の一般事項のみ紹介します。図は省略していますのでご了承ください。

以下、13の記入方法について紹介します。どれも基本的なことばかりですが、どこまでのレベルで統一していくかは、個人としても組織としても重要で、定期的とまでは言いませんが、見直しのきっかけにしてよいと考えています。

  • 対象物の機能、製作、組立などを考えて、図面に必要不可欠な寸法を明瞭に指示する。
  • 対象物の大きさ、姿勢及び位置を最も明確に表すために必要で十分な寸法を記入する。
  • 寸法は、寸法線、寸法補助線、寸法補助記号などを用いて、寸法数値によって示す。
  • 寸法は、なるべく主投影図に集中して指示する。
  • 図面には、特に明示しない限り、その図面に図示した対象物の仕上がり寸法を示す。
    • 注記:鋳造部品図では、最終機械加工図、鋳放し図、前加工図などがあり、それぞれ最終仕上がり寸法、鋳放し寸法及び前加工寸法が指示される場合がある。
    • 参考:鋳放し(いばなし):鋳型から取り出して、湯口や押湯などを除去し終わった状態の鋳物。
  • 寸法は、なるべく計算して求める必要がないように記入する。
  • 加工又は組立の際に、基準とする形体がある場合には、その形体を基にして寸法を記入する(図88参照)。
    • 図88 基準からの寸法の図示例(図は省略)
  • 寸法は、なるべく工程ごとに配列を分けて記入する(図89参照)。
    • 図89 工程ごとに寸法を配列した図示例(図は省略)
  • 関連する寸法は、なるべく1か所にまとめて記入する(図90参照)
    • 図90 関連する寸法の図示例(図は省略)
  • 寸法は、重複記入を避ける。ただし、一品多葉図で、重複寸法を記入したほうが図の理解を容易にする場合には、寸法の重複記入をしてもよい。[例えば、重複する幾つかの寸法数値の前に黒丸を付け(図91参照)、重複寸法を意味する記号について図面に注記する。]。
    • 図91 一品多様図における重複寸法の図示例(図は省略)
  • 円弧の部分の寸法は、円弧が180°までは半径で表し[図92 a)参照]、それを超える場合には直径で表す[図92 b)参照]。ただし、円弧が180°以内であっても、機能上又は加工上、特に直径の寸法を必要とするものに対しては、直径の寸法を記入する(図93参照)。
    • 図92 半径又は直径の図示例(図は省略)
    • 図93 直径の図示例(図は省略)
  • 機能上(互換性を含む。)必要な寸法には、JISZ8318によって寸法の許容限界又は許容限界サイズ(JISB0401-1参照)を指示する。ただし、理論的に正確な寸法及び参考寸法を除く。なお、寸法の許容限界又は許容限界サイズの指示がない場合には、個々に規定する普通公差を適用する。その場合、適用する規格番号及び等級記号又は数値を表題欄の中又はその付近に一括指示する。
  • 寸法のうち、理論的に正確な寸法については寸法数値を長方形の枠で囲み、参考寸法については寸法数値に括弧を付ける。なお、参考寸法は、検証の対象としない。
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まとめ

はじめての設計と題して、8回に分けて「JIS B 0001:2019 機械製図」を参考に説明してきました。

ここでは、寸法記入の原則について「JIS B 0001:2019 機械製図」について以下の項目で説明しました。

  • JIS B 0001とは
  • 寸法記入方法
    • 寸法記入方法の概要
    • 寸法記入方法の一般事項
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