力学の基礎:運動の3法則(慣性、運動、作用・反作用)

力学の基礎というと少々違和感もありますが、ここでは、運動の3法則について説明します。

  • 運動の第1法則:慣性の法則
  • 運動の第2法則:運動の法則
  • 運動の第3法則:作用・反作用の法則

これらの法則は、ニュートンの3法則とも呼ばれています。あまり意識することはないかもしれませんが、様々な物理現象を説明する基礎的となる法則であり、運動方程式を導く際に必要な基本的な法則でもあります。

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運動の第1法則:慣性の法則

運動の第1法則は、慣性の法則とも呼ばれ、次のことを意味しています。

  • 物体に外力が働かない場合、
    • 静止している物体は静止し続ける。
    • 運動している物体は、等速直線運動を続ける。

以下、運動の第1法則について説明します。

慣性とは

慣性とは、

  • 現在の速度を保ったままの運動を続けようとする性質

のことで、次の様な性質(現象)のことです。 

  • 静止している物体は、外部から力が働かなければ、その場に静止し続ける。
  • 動き出した物体は、いったん動き始めると、外部から力がはたらかなければ減速も加速もしないでまっすぐ動き続ける。

静止している物体が、静止を続ける

慣性の例としては、以下の様な例があります。

  • 自動車に乗っていて、急発進すると体がシートに押し付けられる。
  • 飛行機に乗っていて、離陸時に身体がシートに押し付けられる。

また、慣性を説明する例としてよく使われるのが、だるま落としです。

だるま落としとは、下図の一番上のだるまを落とさないように、だるまの下の部分を叩くおもちゃです。

だるま落とし

だるま落とし

図1 だるま落とし

だるまの下の部分を勢いよく、上手に叩くと、

  • 叩いた部分は勢いよく打ち抜かれる。
  • だるまは(慣性によってその場にとどまろうとするので)倒れることなく、そのまま落下する。

という現象です。

はかせ
はかせ

迷いなく、叩く(打ち抜く)のがコツですね。

運動している物体は、等速直線運動を続ける

運動している物体として、電車を例に説明します。

走行中の電車が急停止する場合、乗車している人は、前方に放り出されるような感じを受けます。

この理由は、次の通りです

  • 急停止する前は、電車も乗車している人も同じ速度で運動している。
  • 急停止すると、電車だけが(ブレーキにより)急に止まろうとするが、乗車している人はそのままの速度で移動しようとするので(慣性力により)前方に放り出される。

電車の別の例で説明します。

電車内の天井から糸で重りを吊るし、一定速度で走行しています。

この時、糸を切ると重りは落下しますが、電車内で見ているか、電車の外でみているかにより、以下の様に重りの落下軌道が変わります。

  • 電車内で見ていると、重りは真下に落下します。
  • 電車の外から見ていると、重りは、電車と同じ速度で前方に移動しながら落下します。
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運動の第2法則:運動の法則

運動の第2法則は、運動の法則とも呼ばれ、次のことを意味しています。

質量(\(m\))の物体に外力(\(F\))が働いている場合、

  • 物体には加速度(\(a\))が発生し、運動の様子が変化する。

物体には以下の関係式が成り立つ。

$$ F = m a $$

運動方程式ではおなじみの法則です。

加速度を積分すると速度、速度を積分すると変位、逆に、変位を微分すると速度、速度を微分すると加速度を得ることができます。

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運動の第3法則:作用・反作用の法則

運動の第3法則は、作用・反作用の法則とも呼ばれ、以下のことを意味しています。

  • 物体Aと物体Bの2つの物体間には、物体Aから物体Bに働く力(作用)と物体Bから物体A(反作用)に働く力がある。
  • 作用と反作用は、大きさは等しく、互いに逆向きである。

例えば、ロケットは、燃料を燃やすことによる噴射力(作用)と反対方向(反作用)に進みます。

まとめ

力学の基礎というと少々違和感もありますが、ニュートンの3法則とも呼ばれる運動の3法則について以下の項目で説明しました。

あまり意識することはないかもしれませんが、様々な物理現象を説明する基礎的となる法則で、運動方程式を導く際に必要な基本的な法則です。

  • 運動の第1法則:慣性の法則
    • 慣性とは
    • 静止している物体が、静止を続ける
    • 運動している物体は、等速直線運動を続ける
  • 運動の第2法則:運動の法則
  • 運動の第3法則:作用・反作用の法則
はかせ

振動制御を学ぶことで実験・計測とCAE、モデリングに制御と幅広く学び、出会いとチャンスにも恵まれ工学博士になりました。
CAEが珍しくない今だからこそ、実験やリアルなモノづくり体験が必要だと考えています。

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