自動運転の行き着く先はAIによる自動運転なのか?

旅客機では、オートパイロットが実用化されていますが、自動車の自動運転が市販車にも使われるようになってきています。

現在は人がやっている車の操作を、コンピュータが代わりに行う方向で実用化が進んでいると考えています。

自動車を運転する目的が、A地点からB地点への移動ということであれば、これまでは人が自動車を運転していましたが、電車の様に乗っていれば着く、しかも、好きな場所で乗り降りができる方向性があってもよいと考えています。

ここでは、乗り物の自動運転(自動制御)とオートパイロットが使われている飛行機について思っていることをまとめてみます。

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自動車(乗用車)の場合

例えば私が車を運転する場合、次の様に実に様々な車外や車内の環境変化に応じて運転操作や車内のスイッチ操作などをしています。

  • 車外環境
    • 天候(晴天、曇り、雨、雪、風)
    • 明るさ(昼間、夜間)
    • 道路状況(混雑、路上駐車)
  • 車内環境
    • 温度(運転者、同乗者)
    • カーナビの操作
    • オーディオ等の操作
  • 運転者の状況
    • 疲労
    • 運転に対する慣れ(いつもの道、初めての道、狭い道)
    • 運転に対する緊張(同乗者による違い)

ざっと列挙してもこの程度はでてきます。

さらに、

  • 工事中
  • 事故
  • パトカーや白バイ(取り締まり)

などによる影響もあります。

自動車を自動運転するということは、

  • 上述のような様々な条件(外乱)に対して適時対応し、車を道路上の適切な位置で走らせる。

ということです。

結構難しいことをさせていますし、

  • 安全第一という前提条件

も無視できません。

この様に考えると、

  • 限定した環境(高速道路や路線バス)での自動運転

が妥当な自動運転の目標になるのではないかと考えています。

ドライバーのアシストを必要とする自動運転は、何かあった時にドライバーが補助しなければいけないということです。

ISO(品質)で言うヒューマンエラーでは、人はミスをするというのが前提になります。

このヒューマンエラー対策を考えると、ドライバーが補助しなければならない自動運転は、ヒューマンエラーにより事故になる可能性が残っているということになります。

ここまで書いてみて、私はどうも自動車の自動運転に否定的な考え方のような気もしますが、オートクルーズですらできれば使いたくないのでこのような考え方となっているのかもしれません。

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自動車の自動制御(エンジンなどの動力の場合)

自動車は制御の塊でもあります。

例えば、オートウィンドウ。スイッチで窓を閉めた場合、何かが挟まれば自動的に停止したり、窓を開ける方向に動いて止まるものもあったように思います。これも自動制御の1つです。

複雑さで言えばエンジンの制御です。

例えば一定速度で走っている場合、エンジンにかかる負荷、回転数、燃料の流量、アクセル開度、車速などを検知して、車速が一定でかつ燃費を抑えるようにしています。

このエンジン制御をするユニットはECU(Engine Control Unit)と呼ばれますが、式を解いて制御しているわけではなく、様々な試験で得たデータからマップと呼ばれるデータを使い制御しています。

最適制御も変数が増えるごとに最適解を求めるのが難しくなります。数学の方程式が2次、3次と高次になるに従い、公式も複雑になっていくイメージです。ECUの例であれば、変数(パラメータ)が数個までは何とかベテランの知識と経験で最適値(マップデータ)を決めていくことができるそうですが、10個以上やりたいのだけれどできないような話を聞いたのが2000年頃の様に思います。

自動車レース(F1やルマンなど)では、レース中の様々なデータをリアルタイムで収集し、走行ラインやピットワーク(燃料補給やタイヤ交換)のタイミングを決めたりしているそうです。F1ドライバーはパイロットと呼ばれているそうですが、ロボット以上に正確な操作をしているのだと思います。

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飛行機の場合:大きい旅客機と小さい戦闘機

飛行機の場合、3次元の空間を静止することなく飛んでいます。

戦闘機では運動性能(機動性)も重要です。

旅客機と戦闘機の機動性と安定性

ここで飛行機の機動性と制御について考えてみます。

旅客機と戦闘機を比べた場合、気象条件などの外部環境(条件)に対する安定性は、旅客機の方が高い。

これは、例えば突風を受けた場合、

  • 大きい旅客機の方が突風の影響が小さい(そのまま飛び続ける)
  • 小さい戦闘機は突風の影響が大きい(進路に影響が出る)

といったイメージになります。

では、素早く進路変更(曲がる)する場合、

  • 大きい旅客機はゆっくりと曲がる(急旋回はできない)
  • 小さい戦闘機は素早く曲がる(急旋回できる)

といった違いになります。

戦闘機の機動性と安定性

この様に考えてくると、戦闘機の機動性を上げるためには、

  • 機体をそのものを不安定に設計すれば自在に動きだせることになる。
  • 機体そのものが不安定なのを制御で安定化する。

といった考え方もできるのではないかと思います。

2021年に公開が延期された映画トップガンの2作目公開予定ですが、1作目でが米軍のF-14トムキャットが主役機でした。

F-14は、可変翼を持つ戦闘機です。

強力なレーダーと長距離ミサイルの運搬機のイメージが強いのですが、飛行速度の違いにおける機動性をカバーするためにコンピュータ制御の可変翼システムが搭載されています。

  • 高速で飛行する場合は、可変翼を後退させます(閉じます)。
  • 低速で飛行する場合には、可変翼を前進させます(開きます)。
  • いわゆるドッグファイトと呼ばれる交戦状態では、急旋回などの高機動時に失速しそうになると自動的に可変翼を開いて失速を避ける。

この可変翼の基部はチタンの塊からの削り出しらしく、金属の加工技術からみても興味深い戦闘機の1つです。チタン材は今でも高価なので、溶接せずに削り出しで対応したのには何か理由があるのかもしれません。

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まとめ

航空機ではすでに使われているオートパイロットですが、自動車の自動運転が市販車にも使われるようになってきています。

ここでは、自動車、旅客機と戦闘機を例に、安定性や機動性について以下の項目で説明しました。

  • 自動車(乗用車)の場合
  • 自動車の自動制御(エンジンなどの動力の場合)
  • 飛行機の場合:大きい旅客機と小さい戦闘機旅客機と戦
    • 闘機の機動性と安定性
    • 戦闘機の機動性と安定性
はかせ

振動制御を学ぶことで実験・計測とCAE、モデリングに制御と幅広く学び、出会いとチャンスにも恵まれ工学博士になりました。
CAEが珍しくない今だからこそ、実験やリアルなモノづくり体験が必要だと考えています。

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