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KC-46Aペガサス:航空自衛隊も導入しているこれからの空中給油機

KC-46Aペガサス:航空自衛隊も導入。これからの空中給油機 輸送・空中給油機

航空機関連のWebサイト「博士による写真で見る軍用機と関連技術」を立ち上げました。

KC-46Aペガサスについては、以下をご参照ください。

KC-46Aペガサス:航空自衛隊も導入しているこれからの空中給油機
KC-46Aペガサス(Pegasus)は、遠隔操作による給油システムを持つ最新の空中給油機です。米国だけでなく航空自衛隊でも採用されています。主に米国空軍のWebサイトの情報からKC-46Aペガサスについて説明します。

空中給油機というとKC-135ストラトタンカーが有名ですが老朽化も進んでおり、最近導入が始まった空中給油機がKC-46Aペガサス(Pegasus)です。

KC-46Aペガサスは、KC-135ストラトタンカーに比べると、給油、貨物、航空医療搬送の能力が高くなっており、米国空軍だけでなく、米国海軍や海兵隊及び航空自衛隊を含む他国への空中給油支援を担うことになります。

ここでは、主に米国空軍のWebサイトの情報から、KC-46Aペガサス(Pegasus)についてまとめています。

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空中給油機KC-46Aペガサス(Pegasus)とは

KC-46Aペガサスは、ボーイングの767型機を元に開発された新しい空中給油・輸送機であり、民間機派生型軍用機です。

F-15に空中給油中のKC-46Aペガサス

KC-46A Pegasus A KC-46A Pegasus aerial refueling aircraft connects with an F-15 Strike Eagle test aircraft from Eglin Air Force Base, Florida, on Oct. 29th, 2018. The 418th Flight Test Squadron is conducting refueling tests with the fighter at Edwards Air Force Base, California. Although Edwards has almost every aircraft in the Air Force’s inventory for flight testing and system upgrades, the base does not have F-15s, so the 40th Flight Test Squadron from Eglin is assisting with the KC-46A refueling tests. The KC-46A Pegasus is intended to start replacing the Air Force’s aging tanker fleet, which has been refueling aircraft for more than 50 years. With more refueling capacity and enhanced capabilities, improved efficiency and increased capabilities for cargo and aeromedical evacuation, the KC-46A will provide aerial refueling support to the Air Force, Navy, Marine Corps, and allied nation aircraft. (U.S. Air Force photo by Master Sgt Michael Jackson).

図1 F-15に空中給油中のKC-46Aペガサス

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

KC-46Aペガサスの役割

KC-46Aペガサスは、旅客、航空医療搬送、貨物の混載が可能です。

主な特徴を列挙します。

  • 2基のハイバイパスターボファンにより、最大総重量188,240kg(415,000ポンド)で離陸可能です。
  • 搭載する燃料の構成によっては、最大29,483kg(65,000ポンド)の貨物をパレット積み可能です。
  • 最大18個の463L貨物パレットを搭載可能です。
  • シートトラックとオンボード・カーゴ・ハンドリング・システムにより、パレット積みの貨物と人員を様々な組み合わせで同時に運ぶことが可能です。
  • 自己防衛、防御、通信のための様々な機能を備え、戦闘環境下での生存能力(survivability)を高めています。

また、次の特徴により、小さな飛行場での運用が可能です。

  • 地上旋回半径:39m
  • 標準的な幅45mの滑走路で180度旋回可能

KC-46Aペガサスの空中給油の特徴

KC-46Aペガサスは、様々な航空機への燃料補給ができるのはもちろんのこと、これまでの空中給油機は機体後部から目視で給油ブームを操作していますが、操縦席後部の操作卓から給油ブームの遠隔操作を実現しています。

  • KC-46Aの給油ブームは、フライ・バイ・ワイヤ制御システムでコントロールすることができます。
  • 大型の航空機に必要な燃料を搭載することができます。
  • 給油ブームとは別に、ホース&ドローグシステムによる給油も可能です。

KC-46Aペガサスの空中給油システム

KC-46Aペガサスは、次の3つの給油方法で運用可能です。

  • 給油ブーム
  • ホース&ドローグ
  • 翼の空中給油ポッド

また、WARP(WING AERIAL REFUELING POD:主翼の空中給油ボッド)を装備と、多点同時空中給油が可能になります。

ブーム・オペレーターは、給油作業中に給油ブーム、センターライン・ドローグ、WARPを制御します。

給油オペレーターステーションには、パノラマディスプレイが相違され、翼端から翼端まで状況把握が可能です。

KC-46Aペガサスの開発経緯

  • 2011年2月、KC-46Aペガサスの開発開始。
  • 2014年12月、初飛行
  • 2019年1月、米国空軍に初号機納入
  • 2021年10月、航空自衛隊に初号機納入

写真で見るKC-46Aペガサス

KC-46Aペガサスについて、米国空軍のWebサイトの写真を使いながら主な特徴を説明します。

機体形状

まずは、機体形状から見ていきます。旅客機の様な機体形状です。

写真の説明では離陸か着陸か明確に分かりませんが、2機のエンジンを主翼下に搭載したオーソドックスな設計です。

KC-46Aペガサス:初飛行

Boeing completes successful first flight in KC-46 program The KC-46A Pegasus development program completed its first flight of Engineering, Manufacturing and Development (EMD) aircraft #1 Dec. 28, 2014. The maiden flight took off from Paine Field in Everett, Washington and landed at Boeing Field, Seattle. (Courtesy photo)

図2-1 KC-46Aペガサス:初飛行

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

下図において、機体後方に飛び出ているのが、空中給油に使う給油ブームです。

A Boeing KC-46A Pegasus takes off at Yokota Air Base, Japan, Oct. 25, 2018, during a system evaluation. This is the first time the KC-46A visited Japan. The flight is to support an initial evaluation by the USAF of the KC-46A's integrated mission system suite as well as its ability to conduct worldwide navigation, communication and operation. (U.S. Air Force photo by Yasuo Osakabe)

KC-46Aペガサス:側方から

図2-2 KC-46Aペガサス:側方から

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

下図は、機体下部の写真です。

機体後方の給油ブームだけでなく、機体下部にもいろいろありますが、何でしょうね?

KC-46Aペガサス:下方から

A KC-46A Pegasus prepares to land July 28th, 2019 at McConnell Air Force Base, Kan. Two high-bypass turbofans power the KC-46 to takeoff at gross weights up to 415,000 pounds. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Skyler Combs)

図2-3 KC-46Aペガサス:下方から

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

空中給油:給油ブーム

下図は、給油ブームを使ってF-16ファイティング・ファルコンに給油しているKC-46Aペガサスです。

これまでの空中給油機は機体後部から目視で給油ブームを操作していますが、操縦席後部の操作卓から給油ブームの遠隔操作を実現しています。

KC-46Aペガサス:給油ブーム

The KC-46A Pegasus performs its first-ever aerial refueling The KC-46A Pegasus performs its first-ever aerial refueling Jan. 24, 2016, passing 1,600 pounds of fuel to an F-16 Fighting Falcon. (Boeing photo/Paul Weatherman)

図3 KC-46Aペガサス:給油ブーム

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

空中給油:ドローグ

下図は、ドローグを使い艦載機であるF/A-18Fスーパーホーネットに給油しているKC-46Aペガサスです。

給油ブームは、給油先の機体の給油口に差し込む形ですが、F/A-18スーパーホーネットは給油を受ける側に給油ノズルがあり、KC-46Aペガサスのドローグと呼ばれる部分に差し込んで給油を受けます。

KC-46Aペガサス:ドローグ(機体後部)

New Hampshire-based KC-46A aircrew refuel a U.S. Navy F/A-18F Super Hornet off the coast of Maryland, July 1, 2020. This marked the first time the aircrew utilized the KC-46A centerline drogue system to refuel an aircraft. (U.S. Navy photo by Lt. Zach Fisher)

図4-1 KC-46Aペガサス:ドローグ(機体後部)

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

ドローグは、上図の様に機体中央と、下図の様に主翼の左右にもあります。

下図では、ドローグの形状が分かりやすいと思います。

KC-46Aペガサス:ドローグ(主翼)

Pegasus drogue, hose, boom systems deployed The KC-46A Pegasus deploys the drogue from the wing aerial refueling pods located on the wing tips Oct. 8, 2015. The drogue systems are used to refuel helicopters along with Navy and Marine Corps aircraft. (Boeing photo/John D. Parker)

図4-2 KC-46Aペガサス:ドローグ(主翼)

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

空中給油:C-17グローバルマスターIII

下図は、主力戦車M1A2を空輸できる大型輸送機C-17グローバルマスターIIIへの空中給油の写真です。

下図では、KC-46Aペガサスよりも大きなC-17グローバルマスターIIIの大きさが分かります。

奥に見えている小さな戦闘機は、戦闘機界のベストセラーF-16ファイティング・ファルコンです。

KC-46Aペガサス:C-17グローバルマスターIII

KC-46A Pegasus refuels A KC-46A Pegasus refuels a C-17 Globemaster III during a test flight July 12, 2016. The successful mission tested the hydraulic pressure relief valves installed on the KC-46A to correct higher than expected axial loads in the boom. (Boeing photo/Paul Weatherman)

図5 KC-46Aペガサス:C-17グローバルマスターIII

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

貨物や医療搬送

KC-46Aペガサスの人員輸送や医療搬送の様子が伺える写真を紹介します。

KC-46Aペガサス:人員輸送

CSAF joins KC-46A operational survey sortie Air Force Chief of Staff Gen. Charles Q. Brown, Jr., speaks to the aircrew of a KC-46A Pegasus assigned to the 22nd Air Refueling Wing, after the crew performed aerial refueling operational surveys out of Joint Base Andrews, Md., Feb. 22, 2021. At full operational capability, the KC-46A will be able to provide next generation aerial refueling support to Air Force, Navy, Marine Corps and partner-nation aircraft (U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Chris Drzazgowski)

図6-1 KC-46Aペガサス:人員輸送

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

KC-46Aペガサス:医療搬送

433rd AES crew trains on KC-46A Pegasus Medics assigned to the 433rd Aeromedical Evacuation Squadron receive simulated patients onboard a KC-46A Pegasus during initial qualification training March 9, 2021, at Joint Base San Antonio-Lackland, Texas. During the training flights, the personnel simulated providing patient care to include responding to medical emergencies. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Brittany Wich)

図6-2 KC-46Aペガサス:医療搬送

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

KC-46Aペガサスの諸元

米国空軍のWebサイトの情報によると、KC-46Aペガサスの主な諸元は以下の通りです。

  • パワープラント(エンジン):プラット&ホイットニー社製4062エンジン2基
  • 推力:28,122kgf
    • ハイバイパスエンジン1基あたり
  • 主翼幅:47.5m
  • 全長:48.5m
  • 全高:15.5m
  • 最大離陸重量:188,240kg
  • 燃料搭載量:96,297kg
  • 最大貨物積載量:29,484kg、58人乗り
  • パレットポジション:18
  • 航空医療搬送用航空機を含む航空機乗務員用常設座席:15席
  • 航空医療搬送クルー:基本クルーは5名(フライトナース2名、医療技術者3名)
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まとめ

空中給油機というとKC-135ストラトタンカーが有名ですが老朽化も進んでおり、最近導入が始まった空中給油機がKC-46Aペガサス(Pegasus)です。

KC-46Aペガサスは、KC-135ストラトタンカーに比べると、給油、貨物、航空医療搬送の能力が高く、米国空軍だけでなく、米国海軍や海兵隊及び航空自衛隊を含む他国への空中給油支援を担うことになります。

ここでは、主に米国空軍のWebサイトの情報から、KC-46Aペガサス(Pegasus)について以下の項目で説明しました。

  • 空中給油機KC-46Aペガサス(Pegasus)とは
    • KC-46Aペガサスの役割
    • KC-46Aペガサスの空中給油の特徴
    • KC-46Aペガサスの空中給油システム
    • KC-46Aペガサスの開発経緯
  • 写真で見るKC-46Aペガサス
    • 機体形状
    • 空中給油:給油ブーム
    • 空中給油:ドローグ
    • 空中給油:C-17グローバルマスターIII
    • 貨物や医療搬送
  • KC-46Aペガサスの諸元
はかせ

サイト管理人で記事も書いているモノづくり会社の品証の人。
振動制御で工学博士なれど、いろいろ経験して半世紀。
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