タイヤの振動モード形について興味を持ち、まずはFreeCADで円筒(リング)状のモデルを作り、拘束条件を変えてみた結果についてまとめました。
まずは、拘束なし(自由支持)、次にリング内面の拘束条件を変えながら傾向をつかもうとしていますが、3次元になるためか平板のようにはいかないですね。
FreeCADを便利に使うために、3次元モデリング(モデラー)のスキルが必要なのですが、立体製図が苦手だった私には荷が重いです。
ひとまず、現時点での状況をまとめておきます。
解析対象について
ここでは、半径300mm、厚さ30mm、幅150mmのABS製の円筒モデルを作成しています。
実際のタイヤをモデル化しようとすると、形状、材料、構造など複雑過ぎるので、まずは、円筒状のモデルとしています。
メッシュはFreeCADの初期値で作成しています。
解析モデルを下図に示します。
拘束なしの振動モード形
拘束なし(自由支持)の場合の7次、8次、9次の振動モード形を下図に示します。
拘束がない条件での固有値解析結果は、拘束条件を与えた場合と比べると、分かりやすい振動モード形となっています。
タイヤの固定支持と振動モード形
タイヤはホイールに取り付けられているので、拘束条件を変えて固有値解析結果を比較します。
タイヤの支持方法として、下図のように解析モデル内側の縁(円周)を拘束する場合と、内面を拘束する場合の固有値解析を行います。
タイヤ内側の縁を拘束した場合
タイヤ内側の縁を拘束した場合の1例を下図に示します。
タイヤ面の膜振動のような振動モード形となっています。
タイヤの内面を拘束した場合
タイヤの内面を拘束した場合の1例を下図に示します。
図でも分かりにくいのですが、タイヤの回転方向に内面と外面とがずれる振動モード形となっています。
まとめ(考察と今後の進め方)
ここでは、タイヤの振動モード形について興味を持ち、まずはFreeCADで円筒状のモデルを作り、拘束条件を変えてみた結果について簡単にまとめました。
タイヤの支持方法(拘束条件)により、振動モード形が変わってくるので、もう少し試行錯誤をしながらFreeCADによる固有値解析を進めていきます。