ガンプラにLEDを組み込みたいと思いLEDについて調べ始め、ワイヤレスLEDやLEDストリングを使ってきました。
これまで使ってきたのは単色のLEDですが、今ではフルカラーのLEDも購入することができます。
ここでは、IchigoJam(イチゴジャム)とフルカラーLEDを使って3原色の実験について説明します。
光の3原色と色の3原色の違い
3原色について調べてみると、光の3原色と色の3原色の2種類の3原色があることを知りました。
下図に、光の3原色と色の3原色の図を示します。
図1 光の3原色(RGB)
図2 色の3原色(CMYK)
光の3原色と色の3原色の違いを説明します。
光の3原色
光の3原色は、
- 赤
- 緑
- 青
の3色が基本で、3色重なり合った部分が白色になります。
光の色は、RGBの各値を0~255までの256段階で組み合わせて色を表します。
例えば、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)の各色は、を0~255までの256段階で下表の様に表されます。
色 | Rの値 | Gの値 | Bの値 |
---|---|---|---|
赤(Red) | 255 | 0 | 0 |
緑(Green) | 0 | 255 | 0 |
青(Blue) | 0 | 0 | 255 |
表1 RGB値の例
参考までに、パソコンのソフトで図形(オブジェクト)の色を指定する場合のRGBの値の例(LibreOffice 6.4のオブジェクトの「色の選択」画面)を下図に示します。
図3 RGBによる色の指定例
(LibreOffice 6.4のオブジェクトの「色の選択」画面)
色の3原色
色の3原色は、
- シアン
- マゼンタ
- イエロー(黄色)
の3色が基本で、理論的には3色重なり合った部分は黒色になります。
色の3原色は、CMYKの各値を0~100の値の組み合わせで表します。
例えば、シアン(Cyan)、マゼンダ(Magenda)、イエロー(Yellow)、黒(Black)は、下表の様に表されます。
色 | Cの値 | Mの値 | Yの値 | Kの値 |
---|---|---|---|---|
シアン(Cyan) | 100 | 0 | 0 | 0 |
マゼンダ(Magenda) | 0 | 100 | 0 | 0 |
イエロー(Yellow) | 0 | 0 | 100 | 0 |
表2 CMYK値の例
参考までに、パソコンのソフトで図形(オブジェクト)の色を指定する場合のCMYKの値の例(LibreOffice 6.4のオブジェクトの「色の選択」画面)を下図に示します。
図4 CMYKによる色の指定例
(LibreOffice 6.4のオブジェクトの「色の選択」画面)
なお、インクジェットプリンターの4色インクは、
- シアン、マゼンタ、イエロー
に加えて、
- 黒
の計4色からなっています。
理論的には3色でよいのですが、4色インクになっているのは、黒色の印刷が多いためと、黒の方が発色がよいためのようです。
IchigoJamを使ったフルカラーLEDの実験準備
IchigoJamを使いフルカラーLEDで3原色の実験をしました。
使用したLEDは、下表の通りです。
- 2020年4月現在の情報です。詳細は以下のホームページをご確認ください。
秋月電子通商
<http://akizukidenshi.com/>
品名 | 通販コード | 価格(税込) |
---|---|---|
RGBフルカラーLED 5mm カソードコモン OSTA5131A-R/PG/B |
I-02476 | 1個 ¥50 |
IchigoJamとフルカラーLEDの接続
下図が使用したLEDです。
図5 フルカラーLED
IchigoJamとフルカラーLEDの接続は、下図の通りです。
図6 IchigoJamとフルカラーLEDの接続状態
フルカラーLEDとIchigoJamは、以下の様に接続しています。
フルカラーLED | IchigoJam |
---|---|
緑(Green) | OUT 1 |
青(Blue) | OUT 2 |
カソード(Common Cathode) | GND |
赤(Red) | OUT 3 |
表3 IhigoJamとフルカラーLEDの接続箇所
IchigoJamのGNDに接続するフルカラーLEDの足は、オス-メスのジャンパー線を使いました。
フルカラーLEDを点灯させるプログラミング
単純に点灯させるだけであれば、
OUT 1
を実行することで、IchigoJamのOUT 1に接続したフルカラーLEDの色が点灯します。
ここでは、光の3原色の実験をするため、3つのカーソルキー(左、下、右)を押すとIchigoJamのOUT 1、2、3に接続したフルカラーLEDの色が点灯するようにしました。
IchigoJamに入力したプログラムは、以下の通りです。
10 OUT 1,BTN(LEFT) 20 OUT 3,BTN(DOWN) 30 OUT 4,BTN(RIGHT) 40 GOTO 10
実行(RUN)すると、カーソルキーでフルカラーLEDの各色を点灯させることができます。
IchigoJamによるフルカラーLEDの3原色実験結果
光の3原色の実験結果を説明します。
なお、点灯させたときのLEDの色が分かりにくいので、LEDの上に画用紙を載せて写真を撮っています。
目でると分かりやすいのですが、写真のできがよくなくて申し訳ありません。
LED光拡散キャップを使うとよいようです。
下図は、フルカラーLEDを赤、緑、青を1色ごと点灯させたときの写真です。
図7 フルカラーLEDを1色ごと点灯させた状態
下図は、フルカラーLEDの3色(赤、緑、青)のうち2色を同時に点灯させたときの写真です。
図8 フルカラーLEDの3色中2色を同時に点灯させた場合
下図は、フルカラーLEDの3色を同時に点灯させたときの写真です。
左から緑、緑+青、緑+青+赤を点灯させた場合です。
図9 フルカラーLEDの3色を同時に点灯させた状態
参考:色と配色について
光と色の3原色は、発色方法としては、加法混色、減法混色と呼ばれます。
その他、彩度やトーンなど、ボリューム大ですが、色について以下のサイトが参考になります。
まとめ
ここでは、IchigoJamでフルカラーLEDを使い光の3原色実験について、以下の項目で説明しました。
- 光の3原色と色の3原色の違い
- 光の3原色
- 色の3原色
- IchigoJamを使ったフルカラーLEDの実験準備
- IchigoJamとフルカラーLEDの接続
- フルカラーLEDを点灯させるプログラミング
- IchigoJamによるフルカラーLEDの3原色実験結果
- 参考:色と配色について