F-15の段階的退役に伴う新鋭戦闘機の配備~嘉手納AIR BASEのニュースから

F-15C/Dの段階的退役が、米国空軍でも進められています。

2022年10月28日、米国空軍の嘉手納空軍基地(KADANE AIR BASE)のWebサイトにF-15C/Dに代わりより新しい戦闘機を配備する以下のニュースが掲載されました。

Advanced fighters to temporarily deploy to Kadena through phased F-15 withdrawal
The U.S. commitment to regional deterrence and the defense of Japan is ironclad.  As part of its modernization plan, the United States Air Force is retiring the...

上記ニュースのF-15C/Dの段階的退役について紹介します。

2022年11月1日の防衛省Webサイトの防衛大臣記者会見によると、11月上旬より退役させるF-15の代わりに暫定的にF-22ラプターが約半年間やってくるそうです。

2022年11月4日、最初のF-22ラプターが到着しました。

2022年12月1日、F-15の嘉手納基地から米国本国への移動(米国空軍近代化のためのF-15C/Dの段階的撤退)が始まりました。

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KADENA AIR BASEのWebサイトのニュースから

この記事の冒頭で紹介した米国空軍の嘉手納空軍基地(KADANE AIR BASE)の記事について米国空軍の近代化計画に関する部分について説明します。

なお、翻訳についてはDeepLを使い意訳していますので、正確な記事は以下のWebサイトをご参照ください。

ニュース「Advanced fighters to deploy to Kadena through phased F-15 withdrawal」の写真

Advanced fighters to deploy to Kadena through phased F-15 withdrawal An F-15C Eagle assigned to the 44th Fighter Squadron approaches a KC-135 Stratotanker to receive aerial refueling while flying in support of a bilateral exercise with the Japan Air Self Defense Force over the Pacific Ocean, Sept. 15, 2022. Bilateral training builds trusting relationships among foreign and domestic forces and ensures the 18th Wing and host-nation allies are able to come together to effectively respond to demanding scenarios. Starting in November, the Department of Defense will commence a phased withdrawal of F-15 C/D aircraft forward-deployed to Kadena Air Base over the next two years. The U.S. will continue to maintain a steady-state presence at Kadena by deploying newer and more advanced aircraft to backfill the F-15s as they retire. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Jessi Roth)

図1 ニュース「Advanced fighters to deploy to Kadena through phased F-15 withdrawal」の写真

出典:KADENA AIR BASE(米国空軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

Advanced fighters to temporarily deploy to Kadena through phased F-15 withdrawal
The U.S. commitment to regional deterrence and the defense of Japan is ironclad.  As part of its modernization plan, the United States Air Force is retiring the...

米国空軍の近代化計画の近代化計画の対象は幅広いものですが、ここでは、嘉手納空軍基地のF-15C/Dについて説明します。

米国空軍では、近代化計画の一環として、過去30年以上にわたり今も運用されているF-15C/Dイーグルを退役させることになりました。

米国の国防総省は、2022年11月から嘉手納空軍基地に配備されているF-15C/Dを、今後2年をかけて段階的に退役させる予定です。

F-15C/D退役に伴い、より新型の戦闘機を一時的に配備することで、嘉手納空軍基地での戦力は維持するものとしています。

国防総省は、F-15C/D退役に対する長期的な解決策については決定指定何戦が、現在検討されている全ての提案に、F-15C/Dよりも優れた先進的な機能が含まれています。

国防総省による長期的な解決策が決定されるまでの間は、現在保持している(嘉手納空軍基地の対象範囲)地域での抑止力を維持するとしています。

はかせ
はかせ

F-15C/Dの退役に伴い、新たに配備されるのはF-15EXなのかF-22の様なステルス機になるのかは分かりませんが、より新型の戦闘機を一時的に配備とあるのでF-22の可能性もありそうです。

F-15やF-22の詳細は以下をご参照ください。

F-15EXイーグルII

F-15EXイーグルII:日本のF-15イーグル初号機は1981年がイーグルIIに
F-15は日本での初号機納入が1981年、これまでにも近代化改修がされてきましたが2020年7月にF-15EXの導入が米空軍、航空自衛隊でも決まりました。驚きのライフサイクルです。F-15EXの概要とライフサイクルについてまとめています。
F-15EXイーグルII
最強の戦闘機と呼ばれるF-15イーグル。2021年になり最新のF-15EXイーグルIIが米国空軍に納入されています。日本での初号機納入は1981年と驚きのライフサイクルです。

F-22ラプター

F-22ラプター:戦域での航空支配という新しい戦い方を実現
F-22ラプターは、ロッキード・マーチン社とボーイング社が共同開発した第5世代のステルス戦闘機です。F-35と比べるとカタログ・スペックでは表せない、使用技術やステルス機としての性能そのものがF-22の方が優れていると考えています。

F-15C/Dイーグルの最新型

最強のマルチロール戦闘機F-15イーグル(Advanced F-15E)
航空自衛隊にも導入されているF-15イーグルの最新型Advanced F-15Eについてまとめています。2021年2月に初飛行に成功し今後導入が進むと思われます。マルチロール戦闘機として高次元でバランスのとれた新型機になっていると思います。

F-15C/Dの後継がF-35というのは米国空軍としてありなのか?

ステルス戦闘機F-35は標準型と垂直離着陸型と艦載機の3タイプ
F-35は、第5世代のステルス戦闘機です。空軍向けの基本タイプがF-35A、海兵隊向けに垂直離着力可能なF-35B、そして艦載機としてF-35Cがあります。他の戦闘機や艦船などとの情報網を利用した運用が可能なF-35についてまとめています。

2022年11月1日の防衛大臣記者会見から

防衛大臣の記者会見によると代替はF-22ラプターとのことです。

引用先:防衛省Webサイトのホーム>報道資料>記者会見>令和4年11月1日(火)09:32~09:37の防衛大臣記者会見より

当該部分の質疑応答の一部を引用します。

要点は以下通りです。

  • 嘉手納基地のF-15戦闘機を約2年間かけて順次退役させるが、最終的な体制は検討中。
  • 退役させるF-15よりより能力の高い戦闘機を暫定的にローテーション展開させる。
  • 数週間のうちに、十数機のF-15を米本国に帰還させ、11月上旬、同規模のF-22を暫定的に約半年間、嘉手納に展開させる。

Q:アメリカ軍は嘉手納基地に常駐するF-15戦闘機が今月から順次退役すると明らかにしました。今後はF-22戦闘機を巡回配備するとのことですけれども、巡回配備の詳細や配備の機数など、把握されている情報と、防衛省の今後の対応についてお聞かせください。

A:わが国を取り巻く安全保障環境が格段と厳しさを増す中、日米同盟の抑止力・対処力を高めるため、自衛隊及び在日米軍が各種の装備品の近代化などを通じ、不断にその能力を向上させることが必要です。このような中、米側より、嘉手納飛行場のF-15戦闘機を約2年間かけて順次退役させ、最終的な体制は検討中であるものの、より高い能力を有する恒久的な部隊に置き換えるため、様々なオプションを検討しているとの説明がありました。また、当面、より能力の高い戦闘機を暫定的にローテーション展開させることで、嘉手納におけるプレゼンスは維持され、日米同盟の抑止力・対処力は維持・強化されるとの説明がありました。こうした取組の一環として、数週間のうちに、十数機のF-15を米本国に帰還させ、11月上旬、同規模のF-22を暫定的に約半年間、嘉手納に展開させるとの説明を受けております。防衛省としては、今般の米側の計画は、一層厳しさを増す安全保障環境に対応し、日米同盟の抑止力・対処力を維持・強化する一環として行われるものであり、日米同盟にとって重要な取組と考えております。

防衛省Webサイト「令和4年11月1日(火)09:32~09:37 | 浜田防衛大臣閣議後会見」より

はかせ
はかせ

F-15EXイーグルIIは運用試験中なので、部隊配備が始まるとF-22からF-15EXイーグルIIになるのかもしれませんね。

2022年11月4日、F-22ラプター嘉手納基地に到着

2022年11月4日、嘉手納基地に最初のF-22ラプターが到着しました。

嘉手納基地に到着したF-22ラプター(その1)

F-22As bring air dominance to Kadena in preparation for phased F A U.S. Air Force F-22A Raptor assigned to the 3rd Wing, lands at Kadena Air Base, Japan, Nov. 4, 2022, as part of a temporary deployment. For decades, Kadena Air Base has served as the keystone of the Pacific. The base’s strategic position makes it a vital staging location for forces to deter regional adversaries and project U.S. airpower throughout the Indo-Pacific. (U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Alexis Redin)

図2 嘉手納基地に到着したF-22ラプター(その1)

出典:KADENA AIR BASE(米国空軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

嘉手納基地に到着したF-22ラプター(その2)

F-22As bring air dominance to Kadena in preparation for phased F U.S. Air Force F-22A Raptors assignd to the 3rd Wing, taxi into position at Kadena Air Base, Japan, Nov. 4, 2022. These aircraft will help ensure steady state U.S. Air Force fighter presence at Kadena Air Base through the phased withdrawal of the F-15C/D Eagles. (U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Alexis Redin)

図3 嘉手納基地に到着したF-22ラプター(その2)

出典:KADENA AIR BASE(米国空軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

2022年12月1日、F-15の段階的撤退開始

2022年12月1日、F-15の嘉手納基地から米国本国(Kingsley Field Air National Guard Base)への移動(米国空軍近代化のためのF-15C/Dの段階的撤退)が始まりました。

図4 嘉手納基地からのF-15の段階的撤退(その1)

Team Kadena bids F-15 Eagle farewell as phased withdrawal begins U.S. Air Force F-15C Eagles assigned to the 44th and 67th Fighter Squadrons await clearance for their last take-off from Kadena Air Base, Japan, Dec. 1, 2022. As a part of its modernization plan, the 18th Wing is retiring its aging fleet of F-15C/D Eagles that have been in service for more than four decades. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Jessi Roth)

図4 嘉手納基地からのF-15の段階的撤退(その1)

出典:KADENA AIR BASE(米国空軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

図4 嘉手納基地からのF-15の段階的撤退(その2)

Team Kadena bids F-15 Eagles farewell as phased withdrawal begins A U.S. Air Force F-15C Eagle assigned to the 44th Fighter Squadron takes off at Kadena Air Base, Japan, Dec. 1, 2022. As part of its modernization plan, the U.S. Air Force is retiring its aging fleet of F-15C/D Eagle aircraft that have been in service for more than four decades. The Department of Defense will continue to maintain a steady-state fighter presence at Kadena by temporarily deploying newer and more advanced aircraft to backfill the F-15s as they retrograde to the U.S. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Moses Taylor)

図5 図4 嘉手納基地からのF-15の段階的撤退(その2)

出典:KADENA AIR BASE(米国空軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

米国空軍戦力の近代化の別の例

米国空軍戦力の近代化の1つに、戦略爆撃機の近代化があります。

戦略爆撃機の詳細は、以下の記事をご参照ください。

戦略爆撃機:B-2 Spiritステルス・ボンバー、無尾翼の戦略爆撃機
2021年現在、米国の戦略爆撃機は、B-52H Stratofortress、可変翼のB-1B Lancer、ステルスで無尾翼のB-2 Spirit、さらに最新型のB-21が開発中です。機体形状に特徴のあるB-2 Spiritについて、米国空軍とボーイング社のWebサイト情報を元に紹介します。
戦略爆撃機:B-1B Lancer可変翼ステルスの長距離多目的超音速爆撃機
2021年米国の戦略爆撃機は、B-52H、可変翼のB-1B、無尾翼のB-2、さらに最新型のB-21が開発中です。B-1B Lancerは珍しい可変翼機で様々な誘導・無誘導武器を大量に搭載可能かつステルス性にも優れています。米国空軍とボーイング社の情報から紹介します。
戦略爆撃機:B-52H Stratofortress 成層圏の要塞ストラトフォートレス
軍用機と言えば戦闘機が思い浮かびますが戦略爆撃機は旅客機クラスの大きさです。ステルスのB-2や可変翼のB-1B、現在最新型のB-21の開発が進行中。ボーイング社のB-52Hについて米国空軍とボーイング社のWebサイト情報から説明します。
戦略爆撃機:B-21 Raider最新の無尾翼ステルス戦略爆撃機
2022年現在米国の爆撃機は、B-52H Stratofortress、可変翼B-1B Lancer、ステルス無尾翼B-2 Spirit、さらにB-21 Raiderの開発が進められ戦略爆撃機近代化によりB-52H StratofortressとB-21 Raiderの運用になるようです。主に米国空軍の情報から説明します。

現時点で戦略爆撃機は、B-2、B-1B、B-52Hが運用されており、現在開発中のB-21のお披露目が2022年12月に予定されています。

はかせ
はかせ

機体形状はB-2に似ていると予想ですが、こちらもお披露目まで約1か月と楽しみです。

B-21 Raider2022年12月の第一週にいよいよお披露目(除幕式)!?
2022年9月、米国の最新型戦略爆撃機B-21 Raiderのお披露目が2022年12月第1週になるとの記事が、米国空軍とノースロップ・グラマン社のWebサイトに掲載されています。どの様な情報が公開されるか分かりませんが2022年12月のB-21 Raiderの除幕式が楽しみです。
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まとめ

F-15C/Dの段階的退役が、米国空軍でも進められています。

2022年10月28日、米国空軍の嘉手納空軍基地(KADANE AIR BASE)のWebサイトのF-15C/Dに代わりより新しい戦闘機の配備に関するニュースから、以下の項目で説明しました。

  • KADENA AIR BASEのWebサイトのニュースから
  • 2022年11月1日の防衛大臣記者会見から
  • 2022年11月4日、F-22ラプター嘉手納基地に到着
  • 2022年12月1日、F-15の段階的撤退開始
  • 米国空軍戦力の近代化の別の例

航空自衛隊のF-15がどうなるのかはよく分かりませんが、米国でもF-15C/Dの退役に伴う機種変更は、国としての戦略や継続性の観点からも簡単ではないようです。

はかせ

サイト管理人で記事も書いているモノづくり会社の品証勤務。振動制御で工学博士なれど、いろいろ経験して半世紀。
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